スリランカナビ|ABBY 港町ニゴンボで靴づくり「kraftsy」 口コミ|SRILANKA NAVI

スリランカナビ

スリランカの観光情報ならスリランカナビ SEVENGARDEN GUESTHOUSE

MENU CLOSE

口コミ 2024/04/17

雑貨 ファッション

港町ニゴンボで靴づくり「kraftsy」

スリランカのニゴンボで生まれた可愛いサンダルのストーリー


コロンボ国際空港からほど近いニゴンボは

昔から港町として栄えてきました。


夜便で空港に着くと、まずはニゴンボで1泊という方も多いはず。


そんな港町で生まれたメイドインスリランカをご紹介します。





「kraftsy」(クラフトシィ)

スリランカ人女性クリステルさんが始めた

メイドインスリランカの靴ブランドです。


商品はスリランカの女性たちがひとつひとつハンドメイドでつくり

彼女たちの収入向上にも役立っています。


kraftsy代表のクリステルさんにお話を伺いました。




なぜニゴンボで起業されたのですか?



私はここ港町ニゴンボで生まれ育ちました。



ニゴンボには大規模なフィッシュマーケットがあり

昔からスリランカ有数の港町です。


生のマグロをはじめ、さまざまな種類の魚やエビ、イカなど

コロンボの有名レストランからも買い付けにくるほど種類も鮮度も抜群です。



ニゴンボでは代々フィッシャーマン(漁師)で

生計を立てている家庭が多く、私の周りもそうです。


フィッシャーマンの仕事は

漁獲量によって収入が決まるため

シーズンや天候によって収入が大きく左右されます。


漁での収入が少ないときは家族も働きに出ますが

もともと漁業がメイン産業の土地なので

そう簡単にほかの仕事はありません。



特に、子どものいる家庭は教育費を稼ぐために

母親が遠い町まで出稼ぎに行くこともあります。


私はそんな状況を小さい頃からずっと見てきましたが

不安定な仕事の環境は今も変わっていません。




一方で、海に囲まれたスリランカにとって

水産業は重要な産業ですし

フィッシャーマンたちも自分の仕事に誇りを持っています。


私はいつか彼らが安心して仕事に取り組めるような

環境を整えたいとずっと思っていました。





kraftsyを始めたきっかけはなんですか?


私は以前、記者として働いていました。


毎日取材で歩き回るので靴はすぐボロボロになり毎週買い換えていました。


歩くためにつくられた靴もありますがデザイン性に乏しく

毎日履きたいと思えるようなものではありません。




私の母は25年ほど縫製の仕事に携わっています。


そこである日、冗談半分で

「歩きやすくてすぐに壊れないオシャレな靴ってないのかしら?」

と相談してみたんです。


いつも近くで私の履きつぶした靴や

靴擦れのできた足を見ていたのでしょう。


母は靴のつくり方を調べて

本当にゼロから靴づくりを始めました。


そして細かい改良を何度も重ねてでき上がったのが今の商品です。



ちなみにこのサンダルは2年前に作ったもの。

お気に入りでよく履いていますが、まだまだ現役です。



私のように仕方なく選んだ靴を履いていた女性にも

履きたいと思える靴を届けたいと考えるようになりました。


記者の仕事と並行して起業の準備を進め

2015年の暮れに、kraftsyをスタートしました。




どんな人たちがつくっているのですか?



kraftsyの靴はすべて

スリランカでハンドメイドでつくっています。


職人はニゴンボのフィッシャーマンの家庭から

優先的に採用しています。



先ほどもお話ししたように

もし彼らに漁以外に安定した収入があれば

そして、それが家でもできるような仕事であれば

彼らの生活をサポートできるのではないかと考えたからです。



スタート時に、まずは4名採用しました。

彼女たちは未経験者ばかりでしたが

裁縫の講師でもある私の母が指導しています。


スリランカ人はもともと手先が器用で

世界的に有名なファストファッションの工場も多くあります。


彼女たちもまた細かい作業が得意なので

できあがった作品のクオリティも高いです。




靴をつくろうと思ったとき

履く人が幸せになるだけではなく

つくる人も幸せになるようなビジネスにしたいと思いました。


今はそれが少しずつかたちになってきているのではないかと思います。




これからどんなブランドに育てていきたいですか?


メイドインスリランカを軸にして

靴以外にも使いやすいバッグや

スリランカの伝統衣装サリーを使った服などを

つくっていきたいと考えています。


ですが、やはり原点となる靴づくりはずっと続けていくと思います。


そして、ビジネスを通して多くの人に幸せを届けられるような

仕組みをつくっていきたいのです。




例えば、30年余り続いたスリランカの内戦。



終戦から7年経ち、今でこそ治安はよくなりましたが

当時の犠牲者は7万人にものぼり

今もなお心や体に傷を負った人々が大勢います。


特に激しい戦場となった北の一部のエリアでは

地雷によって足を失った方が多くいます。


kraftsyでは靴の売り上げの一部から

内戦で足を失った若い女性に義足をプレゼントするという

チャリティを始めます。



自分の買った靴が誰かの笑顔になる

そんな幸せを生むブランドにしていきたいのです。




Lovely shoes will take you to lovely place. Crystal

(ステキな靴はあなたをステキな場所へと導いてくれる)


ページトップへ戻る