基本情報 2024/07/21
昨今のシェアリングエコノミーの代表格ともいわれる
『ウーバー(Uber)』と 『エアビーアンドビー(AirBnB)』。
欧米中心のトレンドかと誤解されがちですが、
ここコロンボでもしっかりと機能しています。
タクシー代わりに使える『ウーバー』。
今回の記事ではコロンボにおけるこの『ウーバー』の使用感についてお伝えします。
スリランカの公共交通といえば何といっても
『トゥクトゥク(TukTuk)』
(三輪車なのでスリーウィーラーとも呼ばれる)が代表格。
『トゥクトゥク』を見ないで道路を歩くことは不可能
というぐらいに街中にあふれかえっています。
安くて便利な『トゥクトゥク』ですが、実は困ったことがあります。
料金メーターを装備しない昔ながらの車両もかなりの台数が走っていて、
そういう車両では交渉で料金が決定する。
さもなければドライバーの言い値になります。
相場を知っていれば交渉できますが、
観光客はぼったくりドライバーの標的になりがちで、
もとが安いだけに4~5倍の料金を吹っ掛けられて、
首をひねりつつも払ってしまうのです。
また支払い時にありがちなのが、
例えば110ルピーの表示で、細かいのがなく150ルピーを出すと、
ドライバーはニヤリと笑って
「ノーチェンジ(釣りはない)」
「ほんとかよ?!」と疑いたくなります。
もちろん1ルピー単位で釣りを返してくれる、善良なドライバーも存在します。
本題の『ウーバー』を使ってみました。
スマホに『ウーバー』アプリを入れて、名前やクレジットカード情報を登録。
SMSによる機器認証を経て使用開始となります。
アプリを開くと自分が現在いる場所の地図が表示されます。
そのまま画面をタップして車を呼びたい場所を指定。
簡単です。
引き続き目的地の情報を入力するのですが、
なぜか目的地は地図による指定ができません。
ストリート名と番地を入力します。
もしくはホテルや空港であればその名前を直接入力することも可能です。
入力文字から候補がいくつか出てくるので間違いが防げます。
車を待つ間も地図上で現在位置と到着までの時間が表示されるので安心。
ただし表示される時間の倍ぐらいはかかるのが実情です。
到着したらドライバーが電話で知らせてくれますが、
アプリ上でドライバーに電話するかSMSを送ることが可能なので、
あらかじめ「〇〇ホテルのメインエントランス」などと
SMSを送っておくとスムーズ。
アプリには該当する車のナンバーが表示されているので
その車を探して、見つかったら乗り込みます。
いちおう乗車後に行き先を聞かれますが、
アプリに既に入力しているので、それが正しければ
細かい行き先を説明する必要はありません。
海外で言葉の問題がある場合はこれも便利な点です。
もともと『ウーバー』は自家用車をシェアするというコンセプトですが、
実際にはこれを本業にしている人がほとんどで、
通常のタクシーに乗っているのと変わりません。
『ウーバー』システム上に
ドライバーの個人情報も利用者の個人情報も
登録されているのでうかつなことはできません。
犯罪防止につながります。
もうひとつ重要なポイントは最後の章に出てきます。
スリランカの『ウーバー』は、料金体系でuberXとuberGOが選べます。
uberXだとトヨタプリウスが多く、
uberGOだとインド製のタタやスズキアルトが来ることが多いようです。
※2016年4月20日時点の料金表です。
仮に2km利用すると、おおむね以下の料金になります。
(混雑具合で時間料金が変わります。)
uberX: 202ルピー
uberGO: 112ルピー
TukTuk: 94ルピー
なんと意外にも
『ウーバー (uberGO)』は『トゥクトゥク』料金に近い。
『トゥクトゥク』は初乗りの50ルピーに900m分が含まれるので
近距離だと安いのですが、
それ以降は100mあたり4ルピーで加算されていくために、
長距離だと100mあたり3ルピーの『ウーバー』の方が安くなってしまうのです。
ちなみに4kmを境に
『ウーバー (uberGO)』のほうが『トゥクトゥク』よりも安くなります。
利便性的にも料金的にもお得感のある『ウーバー』ですが、
私が感じる最大の利点は別にあります。
それはその決済方法なのです。
『ウーバー』にクレジットカード情報を登録しているので、
目的地に到着した際に財布を出す必要はありません。
そのまま「ありがとう!バイバイ」と降りてしまえばいいのです。
小銭がないと心配することもなければ、
チップを払おうかと迷うこともない。
車の中では一切現金のやり取りがありません。
領収書は登録したアドレスにメールで送られてきます。
これもまた安全性に大きく寄与しています。
稀にドライバーが道を間違って通常よりも高い料金が
請求されることがありますが、
走行軌跡も領収書に地図で記載されているので、
それを証拠に『ウーバー』にメールでクレームすると
気持ちよく対応してもらえます。
なるほど!このシステムは流行るはずだな!!というのが実感です。
待ち時間なくすぐにつかまえられる『トゥクトゥク』も
スリランカでの大事な足に違いありません。
『ウーバー』と互いに競争して結果的にマナーのよいドライバーが
増えてくれることを願います。