世界遺産 2024/04/17
Beyond the Holiday スリランカ編集長の新井です。
ダンブッラの名所「ダンブッラ石窟寺院」の内部をご紹介します。
石窟寺院のチケットは購入場所と寺院入り口が異なりますので
初めて行かれる方はこちらのブログをご参照ください。
ダンブッラ石窟寺院は第1窟から5窟までで構成されています。
見学時間の目安は1〜2時間ほどみておくと良いでしょう。
第1窟はDeva Raja Vihara(デーワラージャヴィハーラ)“神王の寺”と呼ばれています。
15mもの仏陀が狭い窟内に横たわり
近くには仏陀の弟子のアーナンダが描かれ、小さなダゴバ※が設けられています
※ダゴバとは
仏塔(ストゥーパ)の意で、仏の骨や歯などの遺物(舎利)を奉納するための建物
南インドとの戦いの歴史を重ねつつも
仏像と並んで敵が崇めるヒンドゥー教のヴィシュヌ神像が祀られている点は
過去の南インドとの交流を知る上での重要なポイントであると同時に
スリランカの仏教徒の人々の懐の深さを感じさせます。
第2窟のMaha Raja Vihara(マハーラージャヴィハーラ)”偉大なる王の寺”は
2人の王にちなんだ名です。
第2窟は、横幅52m、奥行き23m、天井までの高さは最大7mと
ダンブッラ石窟寺院の中では最大規模の広さで
約60体の仏像が祀られています。
まず入って左側にValagamba王
もう一方にNissanka Malla王の木製像があります。
この窟の仏像は過去に金箔で覆われていました。
天井には仏陀来島と王の徳、そしてタミル人との戦いのフレスコ画が描かれています。
ダンブッラはもともと”水の湧き出る岩”という意で
昔からダンブッラの湧き水は枯れることがないと言われていますが
第2窟には天井からは滞ることなく滴り落ちる水滴を受ける壺が今もあり
溜まった水は聖水として儀式で使用されていました。
第3窟のMaha Alut Vihara(マハーアルトゥヴィハーラ)”新しい偉大なる寺”。
18世紀、キャンディ国Kirti Sri Rajasinghe王の命で造られた比較的新しい寺院です。
内部にはRajasinghe王の像が安置されています。
この第3窟には多くの仏像が集められ
今もたくさんの像で埋め尽くされています。
第4窟のPacchima Vihara(パッチマヴィハーラ)”3人の王の寺”。
小さい窟内に設けられた寺院です。
入って正面に座禅を組んだ仏像が鎮座しています。
中央にあるダゴバSoma Chetiyaには
Vattagamini Abhayaの配偶者である
Somawathie女王の宝石が納められていたと信じられています。
残念なことに盗掘の被害に遭い、今は逸話だけが残されています。
第5窟のDevana Alut Vihara(デワナアルトゥヴィハーラ)”二番目に新しい寺”。
1915年に修復された最新の寺院で
かつては倉庫として活用されていました。
涅槃仏の他に、ムルガン、ヴィシュヌといったヒンドゥー神も祀られています。