世界遺産 2024/04/19
Beyond the Holiday スリランカ編集長の新井です。
スリランカの古代王朝文化が栄えた
文化三角地帯に位置するアヌラーダプラは
今から2500年以上前にスリランカ最古のシンハラ王朝が置かれた古都です。
紀元前250年頃にインドから仏教が伝来したのもアヌラーダプラとされ
スリランカの仏教徒にとっては特別な地でもあります。
アヌラーダプラは1000年以上もの長期にわたり栄えた王朝ですが
その長い歴史にはいまだ解明されてない不明瞭な点が多く残されています。
すでに発掘・解明された遺跡群は観光に彩を添え
現代を生きるわれわれの想像力をかき立ててくれます。
1982年、ユネスコ世界遺産に登録されてからは
観光地としても国内外の旅行者が立ち寄るスポットとなりました。
アヌラーダプラに首都が置かれたのはPandukabhaya王期の紀元前380年。
アヌラーダプラの歴史は南インドとの攻防の歴史でもありました。
長い争いの末、紀元前2世紀に南インドからアヌラーダプラを奪還した
Dutugemunu王は今でもシンハラの英雄とされています。
Dutugemunu王の時代にブッダの生誕祭として始まったウェサック祭りは
現代まで続くスリランカ全土を挙げたお祭りです。
*ウェサック祭りの紹介記事はこちら
しかし、後を継いだValagambahu王期に
南インドの侵略を受けて荒れた時代が続き
またしても王位を剥奪されてしまいます。
紀元3世紀、Mahasena王の時代に南インドとの抗争に打ち勝ち
再びアヌラーダプラの奪還に成功します。
そして、レンガ造りの遺跡としてはピラミッドに次いで
世界第3位の大きさを誇るといわれるJetavanarama Dagobaと
16の貯水池と運河を建設し、復興に努めました。
(出典:https://www.tripadvisor.co.uk/)
アヌラーダプラはひとときの安寧を得ましたが、
やがて乱世が始まり、その後の500年間は
再び南インドの侵略に脅かされアヌラーダプラは陥落。
最終的にポロンナルワへと都を移すこととなります。
アヌラーダプラには高級ホテルからゲストハウスクラスまで、
さまざまなタイプの宿泊施設があります。
特に、ゲストハウスクラスは
全体的に値段を抑えつつも良いサービスを提供する傾向にあり
海外からの旅行者にも大変好評のようです。
近年のアヌラーダプラは整備が進み
宿泊施設が集中する地域、新市街、旧市街、遺跡群と
エリアがわかりやすく分かれています。
新市街は20世紀に整備され
この地域の中では比較的新しいエリアといえます。