体験 2024/04/25
写真家の丸山です。
クジラツアーに参加してくださった、ヨガ・インストラクターで助産師でもある方が、体験記を送ってくれました。
サントーシャ/知足(すでに満ち足りているということを知る)ということについて、とてもいいことが書かれているので、ご興味のある方はぜひ読んでみて下さいね!
上野の国立科学博物館でみた
「地球上最大のいきもの... 実物シロナガスクジラ!の全身骨格標本」
あまりの大きさに圧倒されながらも 「海の中で出会いたい!いつか一緒に泳ぎたい!最後はこの子だな!」って、シロナガスクジラと一緒に泳ぐ自分を創造し、一緒に泳いでしまう自分に憧れを抱いたのは、かれこれ5年前。
今回で2回目となるスリランカ。
前回の滞在で、スリランカの魅力に完全にとりつかれてしまった私は、今回、ついにそれを実現することができた。いや、できてしまった!叶ってしまった!憧れた自分に出会えてしまったのだ!
それはそれは言葉ではうまく表現できない...
感動だらけのスリランカ滞在。シロナガスクジラと自分自身とのご対面だった。
水平線からあがる朝日と共に始まる朝は、たまらなく気持ちがよく... どんどん内なる感覚をクリアーにしてくれた。
この静寂な時間が最高に心地よくてしかたなかった。
次期に胸の奥に暖かい力が湧いてきて真っさらなキャンバスにワクワクが描き込まれていく... そんな1日の始まりになっていた。
黄金の大海原への出航は全てがキラキラと輝いていた。乗っているみんなも。
大きく広がる海を見つめてクジラを探す自分の目の前に、シロナガスのブローがダイナミックにあがった瞬間、ずっと会いたかったシロナガスが、こんなに近くに、今にも手が届きそうな場所にいる... ただそれだけで嬉しくて、感動でウルっときた。
もうこれだけで十分かも?そう思えるほどブローのみで満たされてしまった。
ブローに続いてテイルアップ。
こんなに大きなシロナガスが、こんなにもしなやかで、水しぶきを上げず滑るように水中へと姿を消していく。アートとしか言いようのない妖艶な動き。あまりの美しさに言葉は見つからず... うっとりしている自分がいた。
そして、ついに水中でご対面!
この大海原で、こんなにも間近で、しかも「どーぞーもっと近くにきていいよー」 と言ってるかのように悠然と泳ぎながら並走してくれているシロナガスにただただ感謝しかなくて、感激でいっぱいだった。
「今、目の前にいるシロナガスと一緒に泳いでる!夢でも映像でもないリアルだ...」
そのリアルさに興奮しドキドキが止まらなかった。
本当に一緒に泳いでいる、そんな自分にもビックリしたし、気付けば、憧れていた自分がここにいることに感動までしていた。
そして、どこまでも碧い海の底へ、深く深く潜り込んでいくシロナガスの姿は、本当に美しく... 息を止めているのに不思議と苦しさを忘れさせてくれた。
完全に時間が止まっていた。
一緒に深く潜っていけそうな、そうな錯覚にさえ陥った。
でもやっぱり苦しくなって我に還る。私は人間なんだって。笑
それと同時に、ここがシロナガスクジラの住処なんだ!って... 気付いた。
水中から顔を上げると、その水面は、今までにみたことのない素晴らしいほどのベタ凪。
彼らの住むこの海が、こんなにも穏やかで、彼らのフィールドに踏み入れた私を、大きな大きな優しさ、温もりで包み込むかのように完全に迎え入れて受け入れてくれている。
お腹の底から胸の奥へそんな感覚があふれ、じーんとする何かが込み上げてきた時、いつまでもこの海が、平和で、穏やかであって欲しい。
そして、私を包み込んで受け入れてくれたこの海をずっと守っていきたい。そう思わずにはいられなかった。
涙があふれそうだった。
シューノーケルで訪れた無人島、ピジョンアイランドでは奇跡が起きた。
太陽がサンサンとしている中で、思いがけず孵化したばかりの亀の子の旅立ちに遭遇。
命の誕生にも立ち会えてしまったのだ。
自然相手だし、会おうと思ってそれをめがけて行っても、なかなか見れないものだったりするけれど、それが目の前で起こってる。
大自然の中へ... 大海原へ... 小さな小さな命が、たくさんの人が見守る中で真っ青の海を目指してヨチヨチ歩く姿、海に入ってすぐの息つぎ、生まれたばかりの小さな命が力強く生き抜こうとしている... その光景に、もう感動しかなかった。
職業柄、命の誕生には数えきれなほど立ち会ってきた。
目の前で起こっているその光景は、対象が違うだけで人となにも変わらない、同じだった。
みんな一緒なんだって、 改めて命の凄さに感動させられた。
光輝く島 スリランカ
何が起こるかわからない、奇跡の島 スリランカ!
なんなんだろ?ここは... 神秘すぎる...
しかし、それだけではなかった。
目の前に広がる青い空、キラッキラな太陽、青い海、夜になれば満天の星空。
それらを眺め、砂浜に座っているだけで、何をするでもなく、ただここにいるだけで、心地よく、とてつもない幸福感でいっぱいになった。
みるもの全てが絶景だった。
肌に感じる潮風や波の音。
潮の香り、息を吸えば最高に美味しい空気。
大自然を五感全てで全身で感じる、その感覚が最高に気持ちよくて、その感覚を味わえる、このカラダがあることが嬉しくてしかたなかった。
そして、今ここに生きている、自分の命そのもの、それを支える大地や地球、大げさかもしれないけれど、地球を支える宇宙にまで... 「あぁ〜 私はいつでも、どこにいても、壮大な宇宙にまで支えられて生きているんだ...」改めてそう感じ、それらに感謝する自分がいた。
いろいろな国の言葉が行き交い、いろいろな国のヒトがいて、犬や猫...クジラ大好きな仲間達、満面の笑みで無邪気に遊ぶ子供達。
みんなそれぞれが大好きなことを目一杯楽しんで、仕事をして、それぞれを精一杯にただ生きている。
目の前に広がる、ここにあるもの全てが、もう全てなんじゃないか?そう思えた。
遡ればきりがない、でも、遥か遠い昔から、朝日と共に1日が始まり、活動し、そして夜空の星を眺めながら静かにカラダを休める。
その中で、 人と人とが触れ合って、包み合って労り合って次の日を迎える。
当たり前のように思えるけど、それが続いて行くようにと、あえてそうしようと言葉にすることもなくそういう時間がずっと続いてつながってきた。
そのつながりの線の上で、今、こうして私たちも生きているんだるんだなぁって。
実は、とてつもなく凄くて贅沢な時間の中を、目の前にいる人や大好きな仲間たちと過ごしているんだなぁって。
クジラを通して同じ時間を共有している、その事実になんだか震えた。なんて幸せな時間なんだろう、って。
幸せって、人のものさしでは測れないし、色々な形があると思う。その時その時でも変わってくる。
生きていればいろんなことが起きるし、自分がつくりだす日常の忙しさ、不安、あれこれ... でも、その時ばかりは、そんなのどーでもよくて、自分というものがどんどんシンプルにどんどんクリアーにどんどん研ぎ澄まされていく感覚があった。
と同時に、今は、何もいらない... ただ自分の命がポツンとあって、こんなにもいろいろ感じれるカラダがある。周りには大好きな人たちがいる。
これでいいじゃん。 充分でしょ。
そう思えてしまう、この感覚が、たまらなく心地よくて、嬉しくて、 なんだか涙があふれてきた。
この時はこれが最高に幸せだった。
いかに自分が、目の前に、足元に、しっかりとある幸せを見過ごしていたのか、足りない何かを探し、探したってないのに... ないものねだりだったのか... サントーシャ(サンスクリット語で知足/足るを知る)を思い出し、体感させられた。
スリランカという土地が、大自然が、シロナガスを通して、あたりまえにあり過ぎて忘れかけていた、本当に大切なことを、もう一度教えてくれた。
感動に浸り、そうこうしていると...
激しいスコールがあがって、海の上には7色のダブルレインボー☆
本当なんなんだ?ここは... やってくれるじゃないか...笑 大自然 スリランカ 偉大です。
全てはそこにある!
念願のシロナガスクジラに出逢えた!
そして、大海原を悠然と泳ぐ、その姿に感激した。ただただ感動の毎日。 ミラクルの連続だった。
楽しすぎて嬉しすぎて素敵すぎてヤバすぎた!
でもね、実際には、現実は、自分の生の経験・体験でしかないのかなぁと思うのです。
どれだけたくさんの話で表現しても、どれだけたくさんの言葉・素敵な写真・映像 を並べても、この素晴らしさ、このスケールは伝えきれないし、伝わらない...
だって、私の経験・体験でしかないから...
そこで何を観てどう感じるのかはその人にしか出来ないことだから。
生の体験こそが全てで、1番パワフルに伝わるもの、なのかもしれないな...
だからこそ、そこに行って、
自分の五感をフルに活用して、観て感じて触れてほしい。
想像を遥かに超えた世界が目の前には広がっているはずだから!
そして、いたるところに絶景と感動が転がっていて、自然の偉大さ、地球に生きていることの嬉しさ、素晴らしさ、地球上最大のいきものシロナガスクジラと泳いでしまう自分自身のスゴさに気づかされるはずだから!
その全てはそこにあるから!
シロナガスクジラと泳ぎたい!から始まった、私にとってのスリランカは、本来の自分に還る、原点にかえる、そんな場所なのかもしれません。
実は、シロナガスがそう導いてくれていたのかも?しれません。笑
そして、「最後はこの子だな」と、創造したシロナガスは、最終目的地ではありませんでした。
会いたい!泳ぎたい!という願いを叶えて扉をひとつ閉じたけど、ここから、 またひとつ、新しい扉が開いたのでした。
「また来るんだろうな〜 来る!」そう思わずにはいられない場所にもなっています。
もちろん、感動、楽しい、ことばかりではなく、トラブルもたくさんありました。
そのトラブルから、今すぐここから移動したい、帰りたい... え?私、死んじゃうの?と不安や恐怖で本気で泣いたし。。。
それでもなお、また来る!と思えるのは、そこで出逢えた景色や海、シロナガス、出逢った人たちの優しさ温かさに触れ、ココロが震える出来事のほうが遥かに大きいからだと確信しています。
ココロとカラダでめいっぱい感じたスリランカ☆
シロナガスクジラこころからありがとう♡
Journey to discover the serendipity
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